2014年06月09日

【本】年金詐欺


たまには本の感想を。「年金詐欺」 永森 秀和

2012年に世を騒がせたAIJ事件について、最初に疑問を呈した雑誌社の編集長が書いた本。ノンフィクションです。

一方的にAIJを糾弾するようなことはなく、バランスが取れた書き方になってます。その意味では読みやすいんですけど、いかんせん時系列があっちいったりこっちいったりするんで読みづらい。テーマ自体も厚生年金という複雑怪奇な代物でとっつきにくいんだからもうちょっとどうにかならんかったのかしら?と思わないでもない。

と苦言を呈しましたが、面白いです。時系列をごちゃごちゃにしたのが筆者の混乱というか疑問を表して手かえって面白みを醸し出してるようでとっつきにくいテーマでも最後まで興味を持って読めました。


読んだ中での理解をまとめると、AIJ事件ってのは実は元よりイビツなシステムだった厚生年金基金というシステムが不景気になってそれが露呈して皆が右顧左眄してたときに、ウチに任せればどうにかしまっせーとばかりにお金を集めたのがAIJ証券であり、その社長の浅川某。

悪いのはAIJ証券だけでなくて、イビツなシステムを放置してきた官僚であり、お金を預けた側であり、そもそも年金自体に現実感がない(もらえるのは定年後だもんね)とも言いたいように読めるんですけど、そーゆーことを言い出すとキリがないというかどうしようもないよねとも思う。一番に責められるべきは誇大広告でダマしたAIJ証券ですよねー。

で、この社長さんが裁判で負けて刑務所に収監されるまでの間に行ったらしきインタビューがあるのですけど、ご本人に他人様をダマして集めた数千億円をなくしたのに反省の色がない様子。俺は刑務所入るからいいけど部下の再就職先どうしようなんて心配してたみたいですから。まともな神経してたらダマされた側を慮るべきしょう。これは、、、、サイコパスってやつだな。

社長さんがマトモだったころは敏腕営業マンだったらしいけど、天才と犯罪者ってのは紙一重なんだなーと感心しきり。


あと別な意味で面白かったのが臆病なまでに命の危険を感じていたこと。AIJ証券が危ないと記事に書いて以降は部下にホームは真ん中を歩けと言ったり、端から見ると映画見過ぎちゃいまっか?という感じなんですけど、年金って人死にが出るくらいに闇が深いんですかね?
posted by chanco at 09:27| ホノルル ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 関心 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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